第65話 自転車シェアリングは大きなビジネスチャンス!?

 
(写真=Alex.F/Shutterstock.com)

前回:世界的な広まりをみせる自家用車を利用した配車サービスが、日本では法規制の壁に阻まれ苦戦していることを知った。
投資をはじめました64話はこちら→

都内で急増する謎の自転車の正体

会社の近くにあるコンビニに昼食を買いにいくと、同じデザインの赤い自転車が何台か止められていた。この自転車、最近街中で見かけることが多くなったヤツだ! 以前から気になっていたので説明を読んでみると、自転車のシェアリングサービスだということがわかった。これは話のネタになりそうだ!

さっそく会社に戻って、このことをみんなに話す。
「そこのコンビニで自転車のシェアリングが始まりましたね」

「自転車のシェアリングか。民泊やカーシェアリングと同じ、シェアリングエコノミーのひとつやな」と、いつもながら何でも知っている感全開のニシカワ先輩。

「東京都では数年前から各区が導入を進めていたが、最近になって大手のコンビニや携帯電話事業社、ベンチャー企業、中国の最大手なども参入してきて、徐々に広まりをみせつつあるんだ。NPO法人が運営しているケースもあるぞ。京都や福岡、札幌、仙台といった大都市でも始まっているはずだ」
とオオタ部長の詳しい説明といういつもの流れだ。

「レンタサイクルとどこが違うんでしょうか?」
タカヤマさんからの質問が飛びだす。

「ちょうどええわ。今からシェアサイクル事業やってる知り合いのとこに話し聞きにいくからふたりともきたらええやん。」

「いきます!」タカヤマさんは目を輝かせている。

「ほないくで~」

ということで突然外出することに。
訪問先でタカヤマさんがさっきの質問を投げかける。

「レンタサイクルとどこが違うんでしょうか?」

「レンタサイクルはお店が自転車を有料で貸し出すサービスで、お店に行って借りて、同じ場所に返却するのが基本なんだ。営業時間があって、その時間内じゃないと借りることも返すこともできないという制約があるよ。一方、自転車シェアリングは、自転車をみんなで共有するという考え方で、24時間いつでも借りて返すことができるんだ。借りる手続きもパソコンやスマートフォンで簡単にできるから、ちょっとだけ使いたいってときに便利だよ。それから、自転車シェアリングの場合は、街中に自転車を貸し出す拠点がたくさん設置されていて、そのどこに返却してもいいんだ。」とフランクに答えてくれたのがニシカワ先輩の知り合いのキタムラさん。いろんな話が聞けそうだ!

便利なだけじゃない?新しい収益のあげ方としてのシェアサイクリング

(写真=KPG_Payless/Shutterstock.com)

「さて、シェアサイクリングのメリットとして利用者目線で考えられることにはどんなことがあると思う?ふたりで話し合ってみなよ」
と、キタムラさん。

「借りた場所に返さなくていいということは、サービスエリア内なら自由に移動できるということですよね。駅からちょっと離れた場所に行きたいとき、歩くのはツライけど、タクシーに乗るほどの距離じゃないといったときに、ちょっとだけ自転車を借りて使えるというのは便利だと思います」

「一台の自転車を共有することになれば個人所有の自転車が減って、駐輪場のスペース確保や放置自転車の監視や撤去にかかる費用も減らせるんじゃないかなあ。自転車シェアリングなら駐輪スペースは確保されているわけだし、誰が借りた自転車かわかるから、違法駐輪や放置も抑制できる。となれば、自転車シェアリングは都市部の新しい交通手段として定着するかもしれというのはどうでしょう」

「その通りだね。ネットで調べずにメリットや具体的な利用シーンがすらすら出てくるということは、それだけわかりやすく需要のあるサービスということだ。実際、自転車シェアリングを先んじて導入した中国では爆発的に広まっているし、社会革命を起こしたとまでいわれている。だから日本でも、大きなビジネスチャンスであり、かつ社会的意義のあるサービスということで、大手企業も続々参入しているというわけだ」

「でも利用者目線だけでなく導入する側のメリットについて、みんなにもっと知ってほしい。今は企業が単体でシェアサイクリング事業を行うだけでなく、ステーションの設置スペースや自転車は個人が提供できるケースもある。一言で言えば、シェアサイクリングは、投資になる可能性を秘めてるんだ。自分の自転車や土地を提供し、自転車が利用されればされるほど収入は増えるという方式なら場所によってはかなりの収入になるかもしれないね。他にもマンションを所有していて、そこに使われていないスペースがあったとき、シェアサイクリングのステーションを設置することでそれ自体が収益をあげる方法になるだけでなく、入居者にとって利便性が向上することから賃料収入アップにつながる可能性もある。また、建物を建てるには狭く、使い勝手が分からなかった土地に、比較的少ないスペースでも設置できるステーションを設置すれば収益があげられるかもしれないし、土地の有効活用にもなるよね」

シェアリングエコノミーがさまざまなジャンルで既存のシステムを変えつつあることは知っていたけど、まさか自転車にもその波が及んでいるとは思ってもみなかった。一棟マンションが買えたら導入したいところだな。(買えない)

しかし今後、投資を考えていくうえで、シェアリングは大きなポイントとなりそうだ。
いや待てよ……画期的なシェアリングサービスを自分で思いついたら、大金持ちになれるかも!? これはビッグなビジネスチャンスだぞ、何かないかな~?(そんな簡単に思いついたら誰も苦労しません)

次回へ続く。

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※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
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