第40話 オリンピックと不動産

(写真=Ned Snowman/Shutterstock)

前回:リノベーションによって格安の中古物件に付加価値をつけて、賃貸収入を得る新しい不動産投資のことを知った。投資はじめました第39話はこちら

オリンピックまでは上昇基調!?

中古不動産のリノベーションのことを知り、興味を持っていろいろとスマホで検索しているなかで、「東京オリンピックと不動産」をテーマにして記事が目に止まった。
今もなお、東京都を中心に神奈川県、埼玉県、千葉県の地価上昇と不動産価格の上昇が続いているが、その後は不透明といった内容だった。

「ニシカワ先輩、オリンピックまでは不動産価格は上がり続けるんですかね?」

「どうやろなー。東京の中古マンション価格は近年上昇が続いてるし、新築物件も好調やから、オリンピックまでは不動産価格が上がり続けるという意見もあるやろなー。 東京オリンピックが決まってから地価上昇率もプラスになったはずやで」

「やっぱり、オリンピック関連の施設やインフラの整備、需要を見込んでのことなんでしょうか? 部長はどう思われますか?」いつも唐突に会話に入ってくる部長に、今日はこっちから話を振ってみた。

「そうだな。バレーボールやテニスといったさまざまな競技が実施される予定の湾岸エリアを含む中央区や江東区はとくに伸び率が高いそうだ。タワーマンションにも人気があるだろうが、やはりオリンピック需要を見込んだものだということも推測できる」いつものように的確な情報を教えてくれる部長。不意打ちも効かないようだ……。

「そもそも、湾岸エリアのタワーマンション人気は、都心に近い場所に住みたいという実需と相続対策のほか、湾岸エリアの値上がりを見越した外国人投資家がキャピタルゲイン狙いで投資したっちゅー理由もあるかもしれんな。そう判断した理由のひとつに、オリンピックは含まれるやろうな」

「ということは、オリンピックまでは伸びると考えてよさそうですね。インフラや施設の工事関係者の賃貸需要もありそうですし」

「もちろん断定はできないが、首都圏の不動産価格は上昇を続けるという予測が多いな」

なるほど、理由もなく地価や不動産価格が上がるわけではないってことか。

需給バランスを崩す2022年問題とは?

(写真=407935282/Shutterstock)

しかし、オリンピックまではいいとして、その後はどうなるんだろう? むしろ、そっちの方が気になるぞ。

「このまま地価上昇と不動産価格が上がり続けることはあり得ませんよね?いつかは下降に転じるでしょうから、そのきっかけがオリンピックということも十分考えられませんか?」

「そうやな、オリンピック終了後に地価や不動産価格がどうなるかは、専門家の間でも意見がわかれるところや。自分はどう思うんや?」

「オリンピックでインフラが整備されれば、東京はもっと便利な街になるので首都圏の人気は高まる気がします。だから、オリンピック後も上昇は続くんじゃないでしょうか?」

「その可能性もあるやろな。しかしや、オリンピックを目処と考えていた外国人投資家がいっせいに物件を手放す可能性も考えられるで?今、新築マンションの投資利回りは中古マンションより低いこともあるし、高値で売り抜けようと考える投資家も少なくないはずや」

「そこで考えなければならないのが“生産緑地法の2022年問題”だ。2022年に生産緑地の指定が解除されるため、都市圏にある農地が宅地として大量に供給されることで土地に対する需給バランスが崩れて相場が下落するのではないかという懸念があるんだ」

「しかも、日本は少子高齢化が進んで、今後人口が減っていくと予測されてるやろ?いくら首都圏の人気が高いゆーても、供給過多で下落する可能性はあるでー」

「ということは、首都圏でマイホームの購入を考えているなら、今買わずに東京オリンピック後や2022年以降を狙ったほうが、安く買える可能性もあるってことですね?」

「まぁ、供給される土地の量、エリアや立地にもよるだろうが、そうなることもあるかもしれないな」

“生産緑地法の2022年問題”なんて全然知らなかった。東京でマイホームなんて夢物語だと思っていたけど、これから仕事と投資を頑張って資産を増やせれば、2022年以降に不動産価格が下がったところでゲットできるかも!? そうしたらすてきな奥さんと……(投資のことは忘れて、毎度の妄想モード突入です)

 

次回へ続く。

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