第39話 新築不動産の高騰で注目?“リノベーション物件”とは?

(写真=hilight/Shutterstock)

前回:今や世界中の旅行者に人気の「民泊」について知り、またひとつ新しい不動産投資の形を知った。投資はじめました第38話はこちら

密かなブーム!? 中古物件のリノベーション

昨日の夜、父親から電話がかかってきた。なんでも実家の一部をリフォームしたいとのこと。思い出がなくなるのは寂しいけど、両親の生活が楽になるならいいか。

さっそくいろいろリフォームについて調べてみると、“リノベーション”という言葉が引っかかってきた。何回か聞いたことはあるが、「リフォーム」と「リノベーション」ってどこが違うんだろう? 朝っぱらから激辛ポテトチップスを食べてヒ―ヒ―しているニシカワ先輩に聞いてみる。

「なんや、唐突な質問やな。明確な定義はないみたいやけど、一般的にリフォームは、壁紙や襖、障子の張替えとかシステムキッチン、ユニットバス、トイレの入れ替えなんかをすることやな。基本的にリフォームは、設備の入れ替えやから比較的小規模な工事や。ほんでリノベーションは、壁を全部取っ払って間取りを変えたり、水回りや換気設備なんかも入れ替えたり、まったく新しいものにするっちゅー感じやな。耐震補強なんかもすることがあるからかなり大がかりな工事やで」

「わかりました。 リフォームは長年使って傷んだ設備を直すイメージ、リノベーションは匠が家ごと大改造しちゃうテレビ番組みたいなイメージですね」

「だいたい、あっとるわw で、なんや? リノベーション物件に投資でもするんか?」

「そういうわけでは……」と答えかけたところで、オオタ部長が話しはじめる。

「なるほどー。中古物件を買って、間取りやデザインをリノベーションして賃貸物件にするという不動産投資か。なかなか、いいところに目をつけたな。金額的に新築物件は手が出なくても、リノベーション前提で中古物件を買えば、物件の選択肢も広がって、新築では手が出ないような立地条件の良い物件を探すこともできる。だから今、リノベーションが注目を浴びているんだ」
「そうですね、リノベーション費用をかけても新築物件よりも投資金額が安く抑えられて、見た目は新しいから家賃も相場に近い価格設定ができて、高利回りになるのではないかと思いまして」と、急遽話を合わせることに。
「そうだ。だから先見の明がある不動産投資家は、リノベーションにシフトしはじめているかもしれないなぁ。さらにいえば、新築物件よりも減価償却できる部分は増えるし、資金調達もリフォームローンなどを活用すれば選択肢が増えるというメリットもあるんだ」
「へー、なんや自分、目のつけどころがええやんか」とニシカワ先輩にも褒められる。
完全に勘違いされてしまった……。ラッキーなので、実家のリフォームのことは黙っていようっと。(こらこら)

空き家や空き店舗再生への活用も!

(写真=shigemi okano/Shutterstock)

部長にも先輩にも褒められた! ひょうたんから駒とはまさにこのことだろう。さらに知識を補完するべく中古物件とリノベーションについて調べてみると、オオタ部長のいうように、リノベーション物件への投資は密かなブームになっているようだ。パソコンでいろいろ調べていると、オオタ部長がまた話しはじめた。

「そういえば、政府も社会問題になっている空き家や空き店舗対策として、クラウドファンディングを活用した再生事業を考えているな。【不動産特定共同事業法】を改正し、新たに【小規模不動産特定共同事業】を創設している。これにより不動産事業者などが幅広く参入できるようになるため、全国各地で不動産の再生事業が行われるようになると見込まれている」

「へー、それって大きなビジネスチャンスですし、投資のチャンスでもありますやんか」

「そうだな。ただ、どんな中古物件でもいいというわけではないだろう。いいアイデアがなければ、単に見かけだけ新しい中古物件で魅力はないので収益性は望めないはずだ」

「自分もそう思います。どこでもいいから中古物件を買って単純に外装や内装、設備を新しくすればいいというわけではないようですね。どんな立地の物件を選んで、どんな層をターゲットにするのかを考えた上で、間取りや設備、内外装のデザインなどのセンスも必要になってきますし、ほかの物件との差別化も図らないとうまくいくわけではないようです」と今調べたばかりのことをそのまま話す。

「まったく、そのとおりだな。いわゆる“価値創造”というやつで、上手に独自性や付加価値をつけない限りは新しい中古物件に投資をしようとしても、苦戦するだろうな」

もし、クラウドファンディングでリノベーション物件に投資する場合は、その辺がチェックポイントになりそうだ。
今日もいろいろと投資について知識を得た。また実家に帰ったときに、今日学んだことついて両親に教えようかな(で、実家のリフォームはどうするの?)

 

次回へ続く。

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※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
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