第24話 調べてみると太陽光発電も魅力的だった!

(写真= Ilizia/ Shutterstock )

前回:部長に突然連れられて行った小型風力発電の見学だったが、これまでの風力発電のイメージがガラリと変わった。山や海岸に並んでいる大きい風車だけが風力発電ではないことを知ったのはいい勉強になった。投資はじめました第23話はこちら

太陽光発電投資は高利回り!?

小型風力発電の話を聞いていたとき、太陽光発電投資との比較が出てきたので、気になって調べてみることにした。太陽光発電自体は戸建ての屋根にパネルを敷き詰めるタイプのものは昔からあったが、太陽光発電投資はそれとはちょっと違うらしい。ある程度の広さがある土地に太陽光発電パネルを設置して、発電した電力を電力会社に買い取ってもらい、その売り上げがそのまま収入になるようだ。

いろいろな会社が太陽光発電市場に参入しているが、想定利回りを見るとどの会社もおよそ10%前後となっている。なかなかの魅力的な数値だが、もっと調べてみようか。

「どないした? いつも通り静かやんかw」とニシカワ先輩が話しかけてきた。

「いえ、次は『太陽光発電投資』のことが気になって、いろいろ調べていたんですが、利回りが高いなと思いまして。きっと何かリスク要因があるんではないかと……」

「ほー、なんや随分と投資のこと理解してきたみたいやな。ゆうても投資やねんやから、一般的にリターンが大きければリスクも大きいもんや。で、今回はなにがリスクやと思ったんや?」

「まずは故障です。それに地震や台風などの災害での破損や故障もあると思います。あとは……そうだ、今年(2017年)の夏のような日照不足で発電量が予想を下回るといったこともあるんじゃないでしょうか?」我ながら、なかなかいい答えではないだろうか。

「そやな、まず故障の場合はメーカー保証があって、例えば、「10年間は最大出力の下限値の90%を保証」といったように、一定期間は決まった割合で買い取ってくれる保証がついとる商品があるんや。また災害の方は、台風や竜巻、雷、雹、雪、火災、飛来物、落下物といったものは『自然災害補償』といったような補償制度を設けている会社もあって、それに加入していると、発電設備が故障や破損をしても補償されるんやで。でも、ここで分けて考えておかなければならないのが、地震、津波、噴火は補償されないということや。とはいえ最近、耐震性を重視している太陽光発電商品等もたくさんあるから、いろいろ自分自身で調べて、リスクを緩和していくのもいい方法だろうな」と、いつも以上に饒舌でドヤ顔のニシカワ先輩だが、あまりにも詳しすぎる。なんか怪しいぞ……。

「ニシカワ君も太陽光発電について調べていたようだな(笑)」神出鬼没のオオタ部長が、いつの間にかニシカワ先輩のパソコンの画面をニヤニヤのぞいている。

「部長にはホンマかなわんなぁ、実はさっきいろいろ調べてたんですわw」と、まったく悪びれる様子のない先輩。

「やけに詳しいと思ったんですよ……」

高利回りのカギは「固定価格買取制度」

( 写真=Vadven/Shutterstock)

「さっき、ニシカワ君は耐震性をもたせればいいといったが、そのためにはきちんとした施工会社に頼む必要がある。きちんとした土台、錆びない骨組みも重要だな」
先輩との会話を聞いていた部長が、しびれを切らしたのか話しはじめた。

「他にも、太陽光発電設備一式のメンテナンス面が挙げられるだろうな。雑草が生えてパネルに影を落としたり、強風で砂や土砂を被ったりして発電量が落ちる可能性もある。つまり、メンテナンスをしっかりと行ってくれる業者じゃないと、パネルの発電効率が悪くなり、収益性が下がることもあるわけだ」

「なるほどぉ。太陽光発電投資には、メンテナンスをしっかり行っていくことも重要になってくるんですね…。

先輩、そもそもの話なんですが、太陽光発電投資ってなんでそんなに利回りが高いんですか?」

「それは小型風力発電のときも説明があった再生可能エネルギーの【固定価格買取制度】のおかげやんか。覚えてるか?」

「思い出しました! 再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定期間、一定の価格で買い取ることを国が約束する制度ですよね?」

「そや。平成29年度の太陽光発電の電力買取価格は、21円+税/kWh(10kW以上2,000kW未満)と決まってるんや。だから現在であると、1kWhあたり21円+税で20年間、国に買い取ってくれるんや」

「ということは、投資として旨味があるかもしれないってことですね」

小口化商品なら10万円から投資可能

しかし、いくら利回りが高くても初期投資はどれくらいかかるものなんだろうか? 部長に聞いてみる。
「オオタ部長、高利回りなのはわかりましたが、太陽光発電投資を始めるにあたって、初期投資はどれくらい必要なんでしょうか?」

「そうだな、太陽光発電設備一式を全て購入して運用するとなると2,500~3,500万円程必要になるだろうな」

「2,500~3,500万円ですか……それじゃいくら魅力的な投資でも、今の私では手が出ないですね」

「おいおい、自分、今までなにを勉強してたんや?(笑) 太陽光発電投資にも設備を共同所有することで小口化した【太陽光発電投資ファンド】があるんやで。前に教えたマンションの共同所有といっしょや。小額の自己資金で始められて、立地の調査や機器の選定、太陽光発電設備一式のメンテナンス等もすべて業者が行ってくれるから、小額で太陽光発電投資を始めたい人にとっては嬉しい投資商品のはずやで」

「なるほど、本当になんでも小口化されてるんですね」

太陽光発電投資は、いろいろ調べてみると、10万円から投資できるものも見つかった。過去に売り出されたファンドは完売になっているものも多く、投資情報にアンテナを張っている投資家にとっては注目の投資先になっていたようだ。

「ところでニシカワ君。このブラウザに表示されている【お菓子新発売情報】というサイトはなにかね?」とオオタ部長。

「勝手にいじらんでくださいよ……えーと、それはその……情報収集っちゅーか、えーと……なんちゅーうんやろなぁ、いろいろなものにア、アンテナを張っているんです…」と、シドロモドロの先輩。今日は部長に一本取られっぱなしの先輩であった。

 

次回へ続く。

 

※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
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