第13話 ソーシャルレンディングをさらに調べてみた

(写真=Montri Nipitvittaya/Shutterstock)

部長のアドバイスをもらって不動産投資の新しい形「ソーシャルレンディング」について調べたことで、また新たな投資の知識を得た。レベルが1上がった。

回:「ソーシャルレンディング」について学んだことで、少額でもできる不動産投資があることを知った。投資はじめました第12話はこちら

ソーシャルレンディングに興味を持ったボクは、さらに深く調べてみることに。

インターネット時代の新しい金融の形

ソーシャルレンディングを調べてみると、「大手銀行と大手通信会社が、ソーシャルレンディング・サービスを顧客へ提供するため、合弁会社を設立した」とのことも話題になっている。

このニュースによると、新しい合弁会社は、大手銀行が持つローン審査関連のノウハウと、大手通信会社が持つビッグデータ分析やAIによるデータ分析のノウハウを生かし、ソーシャレルレンディング業界においても、審査応諾範囲の拡大、競争がある金利水準の実現を目指すそうだ。

もう少し詳細が知りたいなあ。

そういえば例の大手通信会社出身の人がいたのを思い出した。

-プルルルル-

「シライヌさん。内線ですみません。
前職の時、大手銀行さんとの取り組みってご存知でした?」

「知ってましたよ。リリースにあるとおりなんですが、
金融機関はお金を貸したい、でも審査は緩められない。通信会社は新規ビジネスとしてAIを使ったサービスがしたいという目線でいいお見合いになった感じです。

借手側の必要なときに手早く借りられるメリットを新しいデバイスと新しいIT技術が実現する感じですね。まさにフィンテックなんじゃないかと。

もちろん安易に貸付するわけではないのですが、スピード感の無さがゆえにマッチしなかった融資案件を成就する感じですね」

「前職の通信会社が発売しているロボットのソルトも拡大に貢献しますかね?」

「そうですねえ。ロボットと言えどもデバイスなので特別貢献するとは思いませんが、
顔認証とか行動認識技術を元に人の挙動に不自然さがないかとか見るような人間の勘
の要素を具現化するみたいな話ならあるかも知れません。

いずれにせよ人手を介さない部分が増えるとすると投資家向けには金利が高く設定出来たりするというのが“競争力のある金利”という意味ですね。
金利の自由度があがれば、様々なバリエーションの商品が増えていくことにもなります」

「もう一点、大手銀行や大手通信会社も参画するからといって、投資である以上は元本保証がされる商品ではないから安心は出来ません。

ただ専門的ノウハウを有している企業がAIを使って多方面の要素を分析し、多角的に融資の可否を決めていくのであれば、ソーシャルレンディング市場はますます拡充していくと思います」

『一つのカゴに卵を盛るな』

(写真=Bignai/Shutterstock)

なるほどなあ。通信会社のように身近な企業が参入してくればハードルも下がるような気がする。1口のハードルが低ければなおさらだ。

「これは苦言だ。これまで散々学んだと思うが、ソーシャルレンディングも投資である以上リスク管理は必要だ。そしてリスクの管理で大切なことはリスクの分散だ」
オオタ部長のありがたい“お言葉”が始まる。

ぶ、分散ですか?

「そうだ。投資の世界では、『一つのカゴに卵を盛るな』という格言がある。
これは、一つのカゴに卵を全て盛ると、カゴを落とした時、卵が全部割れてしまうので、その危険を分散して避けるという意味。分散投資(資金を分散して投資すること)には、投資資産全体のリスクを小さくする効果がある。

不動産投資を行っているREITを例に挙げると、不動産投資の物件を都心だけにまとめるんじゃなくて、バランス良く地方都市等に物件を所有することで、自然災害等による不動産の地政学的リスクにも対応できるポートフォリオを積極的に組んでいるところもある」

なるほど、これが『一つのカゴに卵を盛るな』ってことか。

そこに、隣の席で聞いていたニシカワ先輩が・・・
(いつの間に居たんですか)

「オレも分散してるでー。左上の引き出しには煎餅。右3段目にはチョコ。どっちらかがなくなっても片一方は残っているwふふふ。
さっき煎餅食べたから、右3段目をあけてみるよw

えっ!
えっ!!!!!!!!!!
な、ない!!!
チョコがない!!!!!!!
そんなアホな!!

誰や?誰が食べたん?
おかしい!
あーえーあー餓死するーーーーーー!!!!!!!」
もーーあかん。
わーーあかん。

部長と私は呆然としている。
というより唖然。

部長曰く
「・・・。ニシカワくんの処遇は考える・・・」。

・・・。

「気を取り直して、ま、まずは投資を始めてみよう。そしてリスク分散をイメージして
複数案件を比較してみよう」

「か、かしこまりました。がんばってみます」

と、ふと部長の口元に何かがついているのを見つけた
「部長、口にチョコを食べたようなあとがあるんですが・・・」

「気のせいだ」

 

次回へ続く。

 

※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
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