不動産小口商品のデメリットを理解して投資しよう

(写真=Denphumi/Shutterstock.com)

日銀のマイナス金利政策もあり、日本は歴史的な低金利時代を迎えている。そのため、以前に増して不動産投資がクローズアップされている。アベノミクスによって株価と不動産価格は大きく上昇。2020年の東京五輪開催が決定したこともあり、不動産価格は堅調な値上がり傾向を見せている。

不動産の小口化商品とは?

中でも最近注目されているのが、不動産の権利等を細分化し販売する「不動産小口化商品」だ。不動産小口化商品は、バブル時代にも注目された投資商品のひとつだが、バブル崩壊後に多くの業者が倒産したことに加え、資産価値の急落などによるトラブルも多かった。しかし、現在は1994年に制定された「不動産特定共同事業法」によって法整備され、不動産の小口化商品として拡大しつつある。

しかし、小口化商品にはメリットもあればデメリットもある。それぞれをしっかり理解したうえで投資を行いたい。

不動産の小口化商品のメリット・デメリットについてのまとめ

不動産小口化商品のメリットは、簡単に紹介すると次の4つだ。

・投資金額が少なくて済む
例えば1億円以上もする高額の不動産であっても、小口化商品にすることによって、50万円や100万円単位から投資ができるようになった。個人投資家が十分に投資できる金額だ。

・他の金融商品への分散投資ができる
通常の不動産投資であれば、多額の資金をひとつの物件に振り向ける必要がある。だが、小口化商品であれば一部を不動産に投資して、残りを他の金融商品へ分散投資ができる。

・不動産の立地を分散できる
不動産投資で重要なのは立地だ。できれば、複数の不動産に投資して立地も分散したいところだが、通常の不動産投資では金銭的制約が大きい。その点、小口化商品であれば、複数の物件への不動産投資が可能になる。

・維持管理の労力が少なくて済む
マンションやアパート経営をする場合、その維持管理には何かと手間がかかる。その点、小口化商品ならば、契約形態によって異なるものの、ほとんど手間がかからないことが多い。

一方のデメリットにはどんなものがあるのか。簡単に紹介しよう。

・商品数が少なく選択肢が少ない
小口化された物件が増えてきたとはいえ、一般の不動産流通市場に比べると数はまだまだ少ない。同じ様な小口化の仕組みを用いたREIT(リート)であれば、レジデンス、オフィスビル、物流倉庫、ホテル、ヘルスケ施設、温泉施設などの選択肢がある。

・売りたいときに売れない可能性がある
一般の不動産流通市場に比べると物件数も投資家の数も少なく市場が小さく「流動性」が低い。もともと不動産自体、株式や債券より流動性が低いと言われているが、小口化商品は現物不動産流通市場と比較しても市場がさらに小さい分、売りたいときに売れない可能性がある。

・登記費用がかかる場合がある
不動産小口化商品の任意組合型の場合、登記が必要になる場合がある。その場合、登記には手間とコストがかかる。

必見! デメリットを避けるための方法まとめ

不動産小口化商品のメリット、デメリットを見たところで、どうすれば不動産小口化商品のデメリットを避けることができるのだろうか。そのポイントを2つ紹介しておこう。

分散投資のツールとして活用する
対象となる物件数や選択肢も一般の不動産流通市場に比べて少ない。とは言え、小口化商品は現物不動産に投資できるにも関わらず、少額から投資できる貴重なツールだ。自分の投資目的に沿った投資法として活用するといいだろう。立地だけではなく、購入時期を分散しやすいのも大きな魅力である。

長期保有を前提に投資目的を「インカムゲイン」に限定する
デメリットとしてあげた流動性の低さは、急いで換金したい場合などには、どうしても不利になる。あくまでも長期保有を前提に、賃貸収入などの「インカムゲイン」をメインにするといいだろう。自分の資産と収入を鑑みて、投資に回せる金額を吟味したい。

不動産小口化商品の活用法を紹介したが、重要なのはそのメリットを最大限に生かせるような活用法を考えること。不動産小口化商品を扱っている不動産会社や税理士など、専門家に相談してみるのもひとつの方法だ。(提供元:株式会社ZUU)

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