【クラウドファンディングを生かした、新たな不動産投資のカタチ】P2P型のシステムで、誰もがチャレンジできる社会を 株式会社クラウドリアルティ 代表取締役 鬼頭武嗣氏 インタビュー③

株式会社クラウドリアルティ代表取締役 鬼頭武嗣氏へのインタビュー。「不動産に特化した、売却益も狙えるクラウドファンディング」という、新たな投資法をこれまで取り上げてきました。最終回となる今回は、クラウドファンディングという事業に込めた思いや、このサービスがもたらす未来について、代表取締役 鬼頭武嗣氏に伺いました。

Crowd Realtyを生み出すに至った問題意識

鬼頭氏:
前職(※メリルリンチの不動産セクター)で働く中で、国内に目を向けると不動産関連の資金調達をしたい人は世の中にたくさんいながら、調達を実現できる人は限られている現状を見てきました。特に厳しいのは小規模なプロジェクトであり、まさに今のCrowd Realtyで取り扱っているような、リノベーションや空き家再生、新たな保育園の設立といったものです。

また同時に、世界に目を向けると投資型のクラウドファンディングという、国境に関係なく資金を調達できる新たな金融マーケットも生まれてきました。

私はそこに「日本の不動産業界の資金調達における課題を解消しながら、グローバルに新たな資本市場も作れる」という可能性を感じました。

評価経済になる中で、Crowd Realtyが持つ価値とは

鬼頭氏:
とにかくこのシステムのベースにあるのはP2P(個人同士が対等の関係でやり取りできること)や非中央集権の考え方です。従来のように、企業がモノの価値や評価を決めて、それを消費者が買うというBtoCではなく、個人の集合体である市場が認める中で価値が出来上がっていく、個人個人が評価しあって価値ができていく状況を作れると思っています。
また、ここで言う評価とは、過去の実績などに基づく信用だけでなく、将来に対する期待の両方を意味しています。

「投資型」というカテゴリーで括られると特徴が見えにくいかもしれませんが、こういったコンセプトに基づいているので、Crowd Realtyの仕組みは個人が資金を調達する側/投資をする側どちらにも参加でき、両者が直接やり取りできる直接金融の形態をとっており、信用に基づくデットファイナンスだけでなく、将来の期待に基づくエクイティファイナンスにも対応しているのです。

またCrowd Realtyとしては、投資家へ利益を還元することはあくまで一つの使命であり、それに加えて、売却という投資の出口に至るまで、資金を調達する側と投資をする側の間に色々なタッチポイントを作って、期待と共に一緒に歩み成長していく機会を提供したいと考えています。たとえば京都の町家なら、その物件に宿泊したり事業運営者と直接コミュニケーションしたりすることができるようなことです。

そして、投資リテラシーの向上にもこのサービスで貢献できるといいと思っています。Crowd Realtyなら小額の投資で経過を見守れます。その中で投資リテラシーを上げることもできるでしょう。本を読んで投資の勉強するのもいいですが、こういった方法で実践的に学んでいくのも有効ではないでしょうか。

クラウドリアルティが描く未来は?

鬼頭氏:
目標としては、新たなP2P型の非中央集権化された資本市場を作ることです。つまり、コントロールする特定の中央機関が存在しないマーケットです。そのためにはブロックチェーンの技術を使いつつ、国や地域ごとに異なる金融関連の法規制などにも対応した合意形成アルゴリズム・プロトコルを内包した、グローバルな金融システムを作っていきたいです。
その過程においては、グローバルの金融制度自体も変革していくことになるのだと思っています。

そして非中央集権化が進んでいくと、極端に言えば、管理をする主体としてのCrowd Realtyも最終的に必要なくなるのが理想かもしれません。市場参加者によって形成される合意の下で資金需要者や投資家が自発的に取引して、資金調達ができる。まさにそのような“社会インフラ”が実現できればいいと思っています。

なお、現在は資金調達の難しい小さなプロジェクトが多いですが、市場が発展し参加者が増えていけばもっと大規模なプロジェクトについてもこの形を取り入れられると感じていますし、最終的には不動産に限定する必要すらないと思っています。

最後に改めてではありますが、Crowd Realtyの特徴は、誰もが「投資する側」と「投資される側」の両方になれることです。Crowd Realtyを通じて投資した経験により、今度は自分が目の前の物件を「こうしたい」と考え、今度は逆に自分が資金調達する側となるケースも出てくるでしょう。そのように、まずはどちらの立場でもいいので、様々な人たちが最初の一歩を踏み出して新しいチャレンジに参加してもらえるようにしていきたいと考えています。(提供元:株式会社ZUU)

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