投資に関する税制優遇制度

(写真=Romolo Tavani/Shutterstock.com)

人生100年時代がすぐそこまで迫ってきている現代社会では、長期化する老後の不安や高齢化などが大きな問題となりそうです。そのため、多くの人は将来の生活のためには自ら資産を形成していく必要がでてきました。こうした時代の潮流の中で、より高い利回りが期待できる株式や投資信託が注目を集めています。日本政府も国民が積極的に投資を行うことを支援し始めました。今回の記事では政府が開始した投資に関する税制優遇制度を紹介します。
税制優遇制度として導入された代表的な制度にNISAがあります。NISAは現在、3種類の制度が並立しています。2014年1月にNISAがスタートした後、2016年4月からジュニアNISAが始まりました。
さらに2018年1月から新しく、つみたてNISAが導入されました。
以下、これら3種類のNISAついて説明します。

NISAについて

 NISAとは「少額投資非課税制度」の愛称で、個人投資家の中長期の資産運用を応援する制度として2014年1月にスタートしました。
 この非課税措置を受けるためには、まず金融商品取引業者等(銀行や証券会社)に非課税口座を開設する必要があります。
 また、この非課税口座を開設できる方はその年の1月1日において20歳以上の居住者で、非課税投資額は毎年120万円を上限としています。
 (2014、2015は100万円で、2016年からは120万円に拡充されています。)
 通常ならば、上場株式等の配当や売却したことにより生じた譲渡益には20.315%の税金がかかりますが、この非課税口座内で発生した運用益は一定の期間、最長で5年間非課税となります。
 非課税期間の最長5年間投資を継続すると、非課税投資総額は最大で600万円、投資可能期間は2023年までです。
 非課税期間の5年間が終了したときは一般的に特定口座、一般口座に移管されることとなりますが、同一の非課税口座内に新たに設けられる非課税管理勘定へ移管して継続適用を受けることができることとされています。ただし、具体的な移管の手続き等はまだ明らかにされていません。

つみたてNISAについて

 2018年1月から新しく「つみたてNISA(非課税累積投資契約に係る少額投資非課税制度)」がスタートしました。NISAと同様に、金融商品取引業者等に非課税口座を開設する必要があります。
 対象年齢は従来のNISAと同じく20歳以上になりますが、最長20年間にわたって口座で発生した運用益は非課税となります。また、毎年の非課税投資額は40万円が上限と従来のNISAに比べると低いですが、総額でみると800万円と従来のNISAよりも多く投資することができます。投資可能期間は2037年までです。
 この「つみたてNISA」の投資対象商品は金融庁が認めた上場投資信託(EFT)と公募株式投資信託の2種類のみとなっており、従来のNISAに比べると上場株式が除外されているなど、投資対象商品の範囲が狭くなっているとともに、あらかじめ定められた商品に継続して投資するなど投資方法に制約があります。
これは「つみたてNISA」が長期・積立・分散投資を支援する制度のためです。また、従来のNISAと「つみたてNISA」は併用できないことに注意する必要があります。

ジュニアNISAについて

 ジュニアNISAとは、NISAや「つみたてNISA」と同様の非課税措置を受けることができる制度です。2016年4月1日から開始されたこの制度は、口座開設の年の1月1日において20歳未満の居住者を対象としており、未成年者口座内で取得した上場株式等について、その配当やその上場株式等を売却したことにより生じた譲渡益が非課税となる制度です。
 この非課税措置を受けるためには、金融商品取引業者等に未成年者口座を開設する必要があります。
 口座開設期間は2016年4月1日からから2023年12月31日までの8年間で、毎年の非課税投資額は毎年80万円を上限とし、非課税期間は5年間ですので、非課税投資額は最大400万円までとなります。
 投資対象商品は上場株式・上場投資信託・公募株式投資信託です。
他のNISAと異なる大きな特徴は、その年の3月31日において18歳である年(基準年)の前年12月31日までは、原則として未成年者口座及び課税未成年者口座からの払出しは不可とされている点です。もし、払出しをするとその年分の所得として課税の対象となります。

以上のように、NISAにはいくつかの注意点はあるものの、非課税のメリットを生かすことができれば非常に有効な制度です。ぜひ皆さんも活用してみてください。


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