ブロックチェーンとは 既存事業をどのように変化させるか

Block chain
(写真=Akarat Phasura/Shutterstock.com)

ブロックチェーンはビットコインをはじめとする仮想通貨の基盤となっている情報技術だ。データの改ざんは事実上困難とされ、さまざまな場面に応用されはじめている。ブロックチェーンがもたらす事業の変化について解説する。

ブロックチェーンとは

ブロックチェーンは新しい情報技術のひとつだ。特殊な暗号技術によって、取引履歴をひとかたまりの電子記録(台帳)にまとめる。取引毎に暗号化された記録(ブロック)が追加されていくのだが、それまでの台帳に記録された内容と連動し、常に更新し続けているため、改ざんは事実上不可能となっている。

もし、改ざんしようとすれば、ひとつひとつのブロックをつじつまがあうように書き換る必要があるが、その作業をしている間にも世界中のコンピュータが新しいブロックを追加する。そのスピードはビットコインの場合、約10分に1回だ。10分間でひとつひとつのブロックに対して整合性をとりながら、改ざんすることは、現在のマシンスペック上不可能に近い。これがビットコインの改ざんが事実上不可能といわれる所以だ。

ブロックチェーン技術がもたらす既存事業への波及

ブロックチェーンは仮想通貨ビットコインの基幹となる技術として誕生した。そして現在、通貨だけでなく、資金調達、資産管理、認証、商流管理など、契約や取引自体の保存・移転をブロックチェーン技術で行うような応用が広がっている。

例えば仮想通貨のひとつでもある「イーサリアム」は、通貨に契約の記録と履行をうながす機能を備えたものだ。このような仕組みはスマートコントラクト(かしこい契約)と呼ばれる。

経済産業省は、「ブロックチェーン技術を利用したサービスに関する国内外動向調査報告書」で「ビットコイン発祥のブロックチェーン技術を改良しながら、金融以外の分野にもユースケースが広がっており、『ビットコイン2.0』と呼ばれている」と述べている。

この報告では通貨以外に次のような応用例が挙げられている。海外では実験段階にあるものから、実際に活用されている事例もある。

・ 未公開株式取引システム
・ 土地の登記簿謄本の記録管理
・ 医療データの記録管理
・ ダイヤモンドの所有権や権利移転履歴の証明

国内でもさまざまなサービスに利用されている。

・ 顧客の行動をポイント化し、商品やサービスなどと交換可能にする
・ 地域通貨や電子チケットの発行

さらに同報告書では、ブロックチェーン技術は市場だけでなく産業構造へ影響を与える可能性があるとして、次のような例を挙げている。

・ カードやマイレージのようなポイントが、発行主体以外にも利用できるようになり、広く経済効果が生じる
・ 土地の登記や特許など、今まで国が管理していたシステムを民間が担うことができ、政府の業務負担が減少する
・ 小売店・卸売店・工場の間で分断されている在庫情報や商流情報が共有され、サプライチェーン全体が効率化する
・ 各企業で行われる契約、支払い、稟議などのバックオフィス業務を効率化する
などの例がある。

さまざまな事業を変化させる可能性を秘める

前述の通り、ブロックチェーン技術は仮想通貨の軸となる技術で、改ざんが不可能に近く、不特定多数でデータを共有できるという特徴を持つ。そのため、ブロックチェーン技術を上手く利用すると、取引の信頼性やデータの安全性を高めることができる。製造現場から医療データまで、あらゆることに応用が可能だ。ブロックチェーン技術は、行政や事業のあり方を根本から変える可能性もあるだろう。

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