
第106話 インフレリスクに対応するには?
(写真= oobqoo/Shutterstock.com)
前回:資産が目減りしてしまう“インフレリスク”について教えてもらい、資産運用の必要性を改めて痛感した。
■インフレに強い資産とは?
フクダ課長からインフレリスクについて教えてもらい、インフレに強いといわれる資産について調べてみた。いろいろな意見はあるようだが、一般的には株式、金やプラチナなどの貴金属、不動産、外貨が定番のようだ。
いずれも貨幣価値が下がるインフレの局面では、相対的に価値が上昇するので資産の目減りを防ぐことができるとされている。納得できる理由だが、ではこのなかでどれが一番いいんだろうか? 個人的には不動産のような気がするが、自分で考えても結論は出ないので、フクダ課長に聞いてみよう!(コラ)
「フクダ課長。ちょっと教えて下さい!」
「今日はなんだい?」
「インフレに強い資産について調べているんですけど、株式、金やプラチナ、不動産、外貨、といろいろ挙げられていてどれが一番いいのか教えて欲しいんです」
「なるほどねぇ……、どれが一番かっていうのはリスクをどこまで取ってどれくらいのリターンを望むのかで変わってくるからねぇ……」
「あくまでも一般論で構いません」
「う~ん、そうだなぁ……。一般論なら不動産になると思うよ。不動産は実物資産だから、インフレでも相対的に価格が上昇する可能性が高いからね」
「やっぱり不動産ですか!! そうじゃないかなと思ってたんです」
「不動産なら賃料収入もあるからねぇ。大きなインカムゲインがあるのはインフレ対策だけじゃなくて、投資としても魅力あるじゃない? 貴金属は安全資産ではあるけどインカムゲインは望めないし、株式や外貨は配当や利息といったインカムゲインがあるけど率は低いからね」
「インカムゲインがあるというのは、とても重要なポイントですね」
「まあ、その分リスクもあるけどね。だから、リスクとリターンをどう取るかをよく考えてみる必要はあるね」
「はい、ありがとうございました!」
■行き着くのは“不動産小口化商品”か“REIT”
(写真= Andrey_Popov/Shutterstock.com)
不動産投資のリスクに関しては、これまでさんざん勉強してきたので調べるまでもない。価格下落リスク、空室リスク、家賃下落リスク、流動性リスクといったものが挙げられるだろう。これは、エリアや立地をきちんと考えることで、ヘッジすることができるリスクだと思っているので、大きな問題ではない。もちろんリスクがゼロにはなることはないが、きちんとした物件選びができればクリアできるものだ。
となると、自分にとって一番の問題は、やはり投資額が大きくなるということと、好条件の物件をどうやって探すか、この二点になる。とはいえ、このあたりのことはこれまで何度も考えてきたことなので、すでに結論は出ている。選択肢は少額から投資できる“不動産小口化商品”か不動産に投資する投資信託“REIT”しかなさそうだ。やっぱりそれか~。
ただ、金やプラチナ、外貨についても気になるので、引き続き調べてみよう! これまで調べたことがなかったので、きっと新しい発見があるはずだ。