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第58話 株主優待のメリット・デメリットを考える

前回:電気自動車(EV)の将来性について知り、関連起業への先行投資を考えた。
投資はじめました第57話はこちら→

目次[非表示]

  1. 1.ニシカワ先輩にランチをご馳走になる
  2. 2.株主優待のプロ現る!?

ニシカワ先輩にランチをご馳走になる

今日はタカヤマさんの紹介を兼ねて、お付き合いのある会社に挨拶回りをしている。午前中に3社まわったところで、お昼をみんなで食べることになった。

「よっしゃ、今日はワイがおごったるわ」と、ニシカワ先輩が先輩らしいことをいってきた。自分と一緒のときはコーヒー一杯おごってくれなかったのに…。

「ホントですか! ありがとうございます!!」新人らしいフレッシュさ全開でタカヤマさんが喜んでいる。

「先輩ありがとうございます! ボクは焼き肉が食べたいです」と、ドサクサまぎれにいってみる。

「調子乗るなアホw 店はこっちで決めるで」といいながら、先輩が歩き始める。どうやら、もうお店は決まっているようだ。

雑談しながら歩くこと数分。何やらオシャレなイタリア料理店に到着した。

「ここやな。ほな入ろか」とお店に入っていく先輩の後について入店。内装もオシャレな感じで、正直ちょっと苦手だw

「好きなものを頼んでいい」と先輩はいっているが、少し遠慮して安めのメニューをチョイスする。それにしても先輩がおごってくれるとは、何かおかしい……ちょっと探りを入れてみよう。

「どうしてこのお店を選んだんですか?」

「優待券があるからやw」

「優待券??? クーポンサイトか何かですか?」

「アホw 株主優待や、株主優待」大事なことなので2回いったらしい。

「確か世の中には株主優待で生活している人もいるんですよね!」とタカヤマさん。

「そやそや。規模によってはそれくらいのこともできるで。まあワイはいまこのお店の優待券を5000円分もってたんや。そやから、それでおごったるっちゅーことやw」

「なんか裏があると思った……」と思わず本音が漏れ出る。

「なんやて?」

「なんでもありません。先輩、確か株主優待で牛丼も食べてましたよね。こういうオシャレな飲食店で使えるものもあるんですね」

「そやで、お米やジュースが送られてきたり、割引サービスが受けられたり、無料で映画が見られたりといろいろあるんや。せやから、株主優待狙いで株買う人もおるで」

なるほど、株主優待狙いの投資か……。これは、ちょっと面白そうだぞ!

株主優待のプロ現る!?

「株主優待ってどうやったらもらえるんですか?」タカヤマさんは、株主優待に興味津々の様子。

「特定の日に必要な株数以上を保有した状態で株主名簿に名前が載っていることが条件で、これを権利確定日と言います。しかし、株主として名簿に載るにはタイムラグがあるため、権利確定日の3営業日前に買っておかなければなりません。こちらは権利付最終日といわれていますね。」
突然隣の席のおじさんが話しに入ってきたぞ!?!?

「???」びっくりして全員固まってしまった。

「はっ!大変失礼いたしました。株主優待と聞くと黙ってはいられないのです・・・
私、杉山と申しまして、生活のほとんどを株主優待でまかなっております。以後お見知りおきを」と杉山さんはとても丁寧な挨拶をしてきた。

皆まだ状況を理解できていないようなので、なんとか頭を回転させてこちらも応えてみる。
「まさか株主優待で生活されている方が本当にいるなんて思っていませんでした。私たちは初心者向けに投資教育コンテンツの制作をおこなっているものでして、ちょうど株主優待を狙った投資について話し合っていたところなんです。」

「なるほどなるほど。ただ優待投資は普通の投資とは少し観点が違います。もし聞きたいことがあったら私が何でもお答えいたしましょう。」杉山さん・・・なんて気さくな方なんだ。

「ぜひお願いします!さっそくですが、その権利付最終日は、誰でもわかるんでしょうか?」タカヤマさん切り替えはやすぎ!メモまで取り出してるし。

「ええ。インターネットで簡単に調べることができますよ」

「杉山さん、権利確定日に名前が載ればいいってことは、その日以外は株を持ってなくてもいいってことですよね?」

「そういうことです」

「じゃあ、権利付最終日に買って、翌日に売れば優待の権利だけもらえるってことですよね?」我ながらいい発想だ!

「確かにその通りなのですが、皆が同じことを考えています。ですから、優待のある株は基本的に権利付最終日に近づくほど値が上がり、翌日に下がることが多いです。優待をもらうために損失を出したら元も子もないので気をつけなければなりません」

「……そうですね」

「優待にはどんなものがあるんでしょうか? それから、どこで情報を調べたらいいのでしょうか?」タカヤマさんは、目をキラキラさせて質問している。女子的には、商品券とか割引はやはり魅力なんだろうか?

「基本的には株主への感謝という側面と自社製品やサービスのアピールという側面があるため、その企業の商品がもらえたり、サービスが受けられたりすると考えればいいと思います。飲食や小売り関係は商品券やサービス券がもらえるところが多く、メーカー系は自社製品の詰め合わせが送られてくるパターンが多いです。ほかにもカタログギフトだとか人気遊園地の招待券、映画鑑賞券なんかもありますね」

「いろいろあって目移りしてしまいそうですね」

「そうですね。株主優待だけをまとめた雑誌もありますし、優待情報を集めたサイトもあるので一度見てみるといいでしょう。とてもたくさんありますよ。ただし、本当に自分に必要な優待かどうかはしっかり考えなければなりません。私なんか優待でいただいた商品券を使い切るのに非常に苦労していますから・・・優待の期限に追われる毎日ですよ」

「本当に自分が使うもの、必要なものに絞り込めばいんですね。いろいろ調べてみようと思います」とタカヤマさん。

「株を買うには証券口座の開設が必要だからね。窓口に行く必要もなくて手続きもカンタンなネット証券がおすすめだよ」一応、先輩らしい情報を伝えておく。

「株主優待はオマケと考えてもいいかもしれませんね。魅力的な優待を目的に株式に投資したとしても、会社の業績や将来性をしっかり調べておかないと、株価が下がって痛い目を見る可能性があります。それと、優待内容が突然変わることもあるし、なくなることもあります。その点にも注意しなければなりません」株主優待にこんな言葉は使わないだろうが、一言でいうなら杉山さんはプロだ。

「勉強になります。しっかり覚えておきます!」

「おっといけない!この後また優待券で映画を見に行かないといけないんだった!すみません。私はこの辺で失礼いたしますね。今日はありがとうございました。皆さんに少しでも優待投資のことをわかっていただけていたら幸いです。」

「いえいえ!こちらこそ本当にありがとうございました!株主優待についてもっと勉強しますね!」また唐突に動き出した杉山さんに驚きつつ返事をする。とっさの対応力はこの部署に配属されてからずいぶん鍛えられたみたいだ。

「よかったです!それではまたどこかで会いましょう!さようなら~」杉山さんは原付で颯爽とどこかへ行ってしまった。

杉山さんが去っていった後、意気消沈しているニシカワ先輩の存在にようやく気づいた。

「ニシカワ先輩、大丈夫ですか?」

「今日はもうええわ。帰ろうか」
今日はニシカワ先輩の独壇場だったはずなだけに、杉山さんにその立場を奪われたのは相当堪えたみたいだ。

「さあ、午後もはりきっていきましょう!」タカヤマさんは逆に元気になっているぞ。二人のギャップが激しすぎて疲れてきたよ・・・


・・・

さて、気になってはいた株主優待。話を聞いてみるともっと興味が出てきたぞ。これからは四季報で会社をチェックしながら、優待内容もチェックしてみることにしよう。

それにしても、今日は勉強だけじゃなく、企画制作部で毎日揉まれてきたことで、とっさの対応や、話をするだけの知識は身についてきていることを実感できたな。
しかし、タカヤマさんの勉強熱心さには感心する。しっかり教えて育てていかないと!

次回へ続く。

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※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
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