
第31話 婚礼費用の準備にオススメ!? 結婚式の積み立てってなんだ?
(写真=Shunevych Serhii/Shutterstock)
前回:毎月積み立てるタイプで、元本プラス利息が受け取れ、さらにいつ解約しても返戻は最低100%という保険のことを知り、心を動かされた、投資はじめました第30話はこちら
高額な結婚式の費用に呆然
前回教えてもらった保険の資料をさっそく取り寄せ、同時に当面の目標である結婚資金についてもちょっと真剣に考えてみる。そもそも結婚式ってどれくらいお金がかかるものかもわかっていない。なんとなく「200万円くらい?」と思っていたが、調べてみると、なんと全国平均は約359.7万円!!(出典:「ゼクシィ結婚トレンド調査2016」)
しかもこれは挙式+披露宴・パーティーのみの金額で、新婚旅行や二次会の費用は含まれていないとのこと。ほとんどの場合、両親からの援助があったり、ご祝儀も見込めるので全額自己負担というわけではないものの、式場への支払いは基本的に“前払い”。つまり、ご祝儀を含まずに挙式等の費用を用意しなければならない、ということらしい…。
「みんな、いったいどうしているんだろう?」と呆然としていると…、
「何をサボってるんや? おっちゃん怒らへんから正直にいうてみぃ」とニシカワ先輩に突っ込まれる。
「はい……、先日教えてもらった保険のこともあって、結婚費用のことを少し調べてみたんです。そうしたらものすごくお金がかかることがわかって、これからどうしたらいいのかと……」
「おいおい、落ち着けw 自分、まだ結婚が決まったわけやないやろ?w」と爆笑の先輩。
「でも、400万円近くも必要だなんて……、これじゃいつまで経っても結婚できませんよ!」
「知らんがな。そもそも結婚式に必要な金額も知らずに貯めようとしていたってのがびっくりや。目標金額もわかってないのに、ただ貯金しようとしてもうまくいくわけない」
「ニシカワ君のいうとおりだ。貯金や積み立てというのは資産を増やす手段のひとつにしか過ぎない。目標や目的が明確じゃないから、あれやこれやと悩んでしまうんじゃないか?」とオオタ部長。
「たとえばやな、結婚資金やったら、結婚式費用に特化した積み立てもあるんやで? ちょっと調べてみい」
掛金の対価はサービスで受け取る
(写真=nipastock/Shutterstock)
ニシカワ先輩のいう“結婚式費用の積み立て”ってなんだろう? さっそく調べてみると…。
結婚式の積み立てというのは、“冠婚葬祭の互助会”というシステムのようだ。これは会員になって会費を毎月積み立てることで挙式や披露宴を開けるとのこと。しかも受けられるサービスは、支払った掛金以上のものになるらしい。
あるサービスを例に出すと、月額2,000円×100回払いの20万円コースであった場合、衣装代(20万円分)や着付代、さらに挙式費用やお料理費用の一部負担のサービスを受けられるとのこと。また、さらに、関連施設や提携サービスも優待価格で利用できるので、結婚に関する費用を抑えられるみたいだ。
「先輩、互助会について調べました。互助会について先輩の知っている他のメリットってありますか?」
「他のメリットちゅーたら、積み立て途中でも現在の積み立て金の差額を支払ったら、サービス利用できることがあるってことちゃうか。たとえば、10年後に結婚するべく、結婚式用に積み立てを始めて、幸運なことに積み立て始めて3年目で結婚式をするってなった場合に残りの7年分を支払うことでサービスを受けられるってことやぁ。あと、積み立てが完納しても解約さえしなかったらサービスはいつでも受けられる保証がある商品もよーけあるんやぁ。
あとー、互助会によったら家族が一人でも加入していれば、同居していない家族や親族でも親族間利用申請をすることによって誰でも利用することができるってこともメリットやなぁ」
「なるほど。いいことづくめですね。でもメリットの反面、デメリットもありますよね?」
「そやな、デメリットかー。ひとつは預貯金や積み立てと違って金利がつかないということ。もうひとつは、冠婚葬祭の互助会との契約を解約することはできるが、解約手数料が発生するので掛金の全額は戻ってこないということやな。
あと、互助会が倒産等を起こした場合、加入者は積み立てた全額は戻らなく、毀損リスクがあることやなぁ。
その他にデメリットとして挙げられるのは、基本的に利用できる施設は互助会によって限定されるってことやろな。どこの式場で利用できるサービスがあるのか、商品に加入する前にしっかりと把握するんやで」
「そもそも、保険や共済は保険金にせよ、満期返戻金にせよ、現金が戻ってくるが、互助会は、あくまでもサービスを受ける権利がもらえるだけ、というのが違いだ。この基本を忘れるなよ」
「ゆーても自分みたいに、結婚資金に対してぼわっとした目標がある人には向いてるんちゃうか? 用途が限定されれば、それ以外に使いようがないわけやからなw」
先輩のいうことはもっともだ。部長も言っていたが、将来の目標や積み立ての目的が明確じゃないから、投資先にせよ、積み立てにせよ、結局は決断できないんだよな……。
まずは、目標をしっかり立てないと。
ふと、このあいだ彼女と砂金採りに行ってから、まともに話もしていなければ、携帯メッセージでのやり取りもないことを思い出した。
まぁ、良くあることだし、大丈夫だろ。(良くあるのか)
今度会った時にでも、今日学んだ結婚式の積み立ての話を持ちかけてみよーっと(*˘︶˘*).:*♡(お、楽観的♡)
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
実在の取材などでご協力いただいた皆様については、
フィクションとしてお楽しみいただきつつ、