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日本の資産運用を変える新しい投資サービス「FOLIO」に迫る 株式会社FOLIO 代表取締役 甲斐真一郎氏

2018年8月、10年ぶりに日本でゼロから立ち上げられた独立系オンライン証券会社である株式会社FOLIOが画期的な資産運用サービスをリリースした。


FOLIOが提供する「テーマ投資」は既存のオンライン証券ではあまりみられない、誰もが投資をしやすい仕組みと、投資をしたくなるような楽しさを兼ね備えていて、今まで投資に興味はあっても実践まで至らなかった人がこれなら投資が始められると思えるようなつくりになっている。


今回、FOLIOのサービスが投資に興味がある全ての人にとって実際に投資をはじめるきっかけとなり得ると考え、その魅力を伝えるべく、株式会社FOLIO代表取締役の甲斐真一郎氏に、創業から現在までの取り組み、そして今後の展開について伺った。

目次[非表示]

  1. 1.FOLIOとは?サービスの特徴と誕生のきっかけ
    1. 1.1.これまで日本になかった新しい投資「テーマ投資」
    2. 1.2.なぜ日本人の資産運用は変わらないのか?
    3. 1.3.「金融の生活化」が日本の資産運用を変える
  2. 2.ロボアドバイザーの魅力
  3. 3.LINE社との提携
  4. 4.サービスリリース後の反響は?
    1. 4.1.潜在投資家はどう動いたのか?
  5. 5.今後の展開
    1. 5.1.まず実践する投資
    2. 5.2.2018年までは開発フェーズ
    3. 5.3.FOLIOのビジョン


FOLIOとは?サービスの特徴と誕生のきっかけ

これまで日本になかった新しい投資「テーマ投資」

FOLIOで最も特徴的なのはやはり「テーマ投資」だ。テーマ投資では、投資家は90をこえる「人工知能」「コスプレ」「京都」といった自分の趣味趣向に合ったテーマを選び、そのテーマに関連深い企業10社に約10万円から投資をすることができる。テーマを選んでカートに入れて買うという購入体験のシンプルさも魅力で、初心者でも投資を簡単に、楽しく、始めることができる。


今まで日本になかったこの新しい資産運用サービスはどのようにして誕生したのだろうか。


甲斐氏:
創業のきっかけは2014年末、米国でFintechを活用した新しいビジネスが次々生まれていたこともあってFintechについて調べていく中で、その影響力の大きさを感じたこと、また、必ず日本にもFintechの波がくるだろうと感じたことです。そして、Fintechで日本の社会的課題を解決でき、かつ大きく伸びそうな領域のひとつに「資産運用」がありました。この領域は特に日本が先進国の中で劣後していて、かつ、将来の日本のことを考えれば今のままではいけないと思いました。ということで資産運用領域、テーマ投資やロボアドバイザーの世界に足を踏み入れることを決意しました。


なぜ日本人の資産運用は変わらないのか?

日本の家計金融資産残高の内訳は50%以上が現金・預金であり、その総額はおよそ1000兆円だ(日本銀行 資金循環統計2018年第3四半期より)。現代社会においては長期的な物価上昇や少子高齢化による年金制度の綻びから、老後の資産は自ら形成していかなければならないことは明白であり、金融庁も様々な施策を打ち出してきたが、この比率は20年ほど前から変わっておらず、問題の根深さがよくわかる。FOLIOはこの日本の資産運用の課題を「経済圏」と「生活圏」という言葉で捉えている。

甲斐氏:
開発段階で「なぜ日本人の資産運用が変わらないのか」ということを突き詰めた時に、ある仮説が出てきました。それは、日本は「経済圏」と「生活圏」に明確に分かれている、ということです。投資をアクティブにできる人は少数派で、彼らは自ら進んで日経新聞や金融メディアから情報を得て、既存のオンライン証券を使い投資をすることができます。それはすなわち「経済圏」にいるということです。一方、その他の多くの方々は自ら経済の情報を積極的に調べる機会が少ないのではないでしょうか。そういった方々、我々の言葉で言えば「生活圏」にいる人が投資を始めなければ、日本の資産運用は大きくは変わりません。


「経済圏」と「生活圏」について語る株式会社FOLIO代表取締役 甲斐真一郎氏

「金融の生活化」が日本の資産運用を変える

甲斐氏:
そして次に、「生活圏」にいる人を動かすためには何が必要か、ということを突き詰めました。その時にキーワードとして出てきたのが「金融の生活化」です。「生活圏」にいる人を動かすために一番考えがちなことは、金融教育をすることですが、大人になってからできれば新しいことを勉強したくないというのが多くの日本人の本音なのではないでしょうか。金融庁のデータでは60%以上の方が金融教育を受けたくないと回答しています。日本人の多くは積極的に金融を勉強することを望んではいないのです。

※金融庁「国民のNISAの利用状況等に関するアンケート調査」(2016年2月実施)のデータをもとに編集部作成


つまり「生活圏」にいる人を教育して「経済圏」に連れていこう、という発想自体が間違っているのではないかと考えました。逆に、投資を始めてもらうために金融機関としてできることは、「生活圏」にいる人にとって使いやすいサービスを提供することなのではないでしょうか?


「金融の生活化」をさらに細かくすると、金融商品と金融体験を生活化させること、の2つに分けることができます。「コスプレ」や「京都」といった生活圏に根ざしている趣味趣向と結びつくようなテーマをつくることで、今まで経済圏にあった個別株の金融商品を、誰でも親しみを持ちやすいものにしました。これが金融商品の生活化です。


一方、金融体験の生活化とは、テーマをクリックしてカートに入れて買うというごくごく一般的なオンラインショッピングと同じような体験で金融商品を買えるようにした、ということです。この一連の動作は多くの人が既に体験済みで、迷うことも少ないでしょう。これまでは、株式投資をしようと思いオンライン証券の口座を開いても、いざ投資をしようと思ったら、選べる金融商品が多すぎて迷ってしまい、板が出てきて指値・逆指値・ロスカットといった専門知識が当たり前のように必要とされます。このような状況で投資初心者がすぐに投資できるかといったらそうではないですよね。


ロボアドバイザーの魅力

テーマ投資に引き続き、おまかせ投資、という名称でロボアドバイザーによる国際分散投資サービスもリリースしたFOLIO。ロボアドバイザーは他社が先行している領域だが、FOLIOが取り組むのには意図がある。


甲斐氏:
FOLIOではアクティブに投資を楽しむテーマ投資と、パッシブに資産運用ができるおまかせ投資の両極のプロダクトをリリースしたことで、誰もが投資をはじめやすい、使いやすいサービスになってきていると考えます。


投資に興味があるが始められないという方々のネックになっているものは、聞けば聞くほど様々です。自分にとって何がネックなのか分かっていないという人も多いようで、そういった方々に行動を起こしてもらうためのサービスであるためには、当然1つのサービスだけでは足りないでしょう。現状、ロボアドバイザーは、資産運用の必要性はわかっているものの、自分でやる時間がない、そう思う方にヒットしていますね。


LINE社との提携

LINEスマート投資はFOLIOの提供するテーマ投資を基盤としたサービスで、LINEアプリから簡単にアクセスして様々なテーマに投資をすることができる。単元未満株を取り扱っているのも特徴だ。LINE社と提携してサービスを提供する狙いについて甲斐氏は次のように語る。

株式会社FOLIO代表取締役 甲斐真一郎氏


甲斐氏:
LINE社と提携した理由は明確で、誰もが使えるサービスであるFOLIOを、誰もが使っているサービスにするためです。FOLIOは誰もが投資をはじめやすい、使いやすいサービスだと思っています。一方で、誰もが使っているサービスかと言うとそうではありません。その乖離を埋めるために、金融ビジネスで一番難しいと言われている顧客との接点を持つ機会をLINE社と提携することでつくりだしたわけです。現在、国内で月間7800万人(2018年12月期第3四半期決算説明会 LINE株式会社参照)のアクティブユーザーを抱えるLINEのアプリに、既にLINEスマート投資は内蔵されています。我々の考えでは、誰もが使っているプラットフォーム上で誰もが使うことができる金融サービスがでてくれば、いずれは誰もが使っているサービスになるのではないか、と考えています。


サービスリリース後の反響は?

潜在投資家はどう動いたのか?

FOLIOはテーマ投資を2018年8月に正式リリース、その後LINEスマート投資を同年10月、ロボアドバイザーを同年11月にリリースしている。この誰でも簡単に投資ができるサービスが始まったことで、「生活圏」にいた人は投資の第一歩を踏み出すことができたのだろうか?

甲斐氏:
結論から言うと、我々が想定したよりも潜在投資家の動きは少なかったです。アカウント登録数は伸びるものの、口座開設、入金まで進んでいない印象です。テーマ投資について、一見面白そう、ハードル低いね、カジュアルだね、という印象を持っていても、実際始めるとなると最低投資金額10万円がネックになるということでしょう。しかも概念としてあまり馴染みがない投資で、かつ、知らない会社の新しいサービスに10万円を出すわけです。特にLINEでの投資に10万円使うとなるとさらにイメージしにくいですよね。2000万人いると言われている潜在投資家(2017年度 民間調査会社の調査結果をもとにFOLIOが算出)にとって投資の第一歩となる10万円を出してもらうことは、ハードルが非常に高いことを改めて実感しました。

一方で、認知は爆発的に拡大しています。TVCMを行った一ヶ月間での認知の上昇率はすさまじく、競合フィンテックサービスのトップクラスレベルまで認知は上がっています。六本木ヒルズメトロハットの巨大広告もやりましたし、様々な施策を行いながらさらに認知を拡大していきたいですね。


今後の展開

まず実践する投資

誰もが使えるサービスをつくり、認知も一定程度獲得できている。そういった状況下でも、FOLIOは自然流入を待つだけでなく、さらに積極的に投資をする人が増えるような取り組みを行っていくという。

甲斐氏:
テーマ投資、LINEスマート投資の少額化は進めています。特にLINEスマート投資について、今後はモバイル決済が爆発的に広がっていき、LINEにおける10万円の認識のされ方が変わるのも遅かれ早かれくることだと思っていますが、それを待ち続けるのではなく、顧客の期待に応えるために、新たな取り組みがまだまだ必要です。

具体的にはLINE上でできるワンコイン積み立て投資のサービスを出していきたいと考えています。イメージとして、資産運用を始めたいけど「選べない、高い、面倒」と考えるユーザーに対して、積み立ての額は500円玉何枚分か、積み立ての頻度は何日毎か、それを選ぶだけで自動でロボアドバイザーによる国際分散投資で、積み立てが始まっていくサービスです。選ぶ項目が2つだけなので、ユーザーが投資を始める起爆剤となると考えています。

そして面白いことに、一度投資をはじめると、人は金融教育を受けたくなります。フォリオが行ったユーザーインタビューでは、投資経験が0から1になった時に外の世界とつながった、という答えがありました。どういうことかというと、職種や生き方によってはクローズドなコミュニティで生活していた方も、投資を始めたことで世界で何が起きているのか学ぶようになったそうです。つまり、まずやってみることが最大の金融教育であり、理論はその後学べばよいと思っています。そしてLINEスマート投資ではそれを実現可能にします。

ワンコインで積み立て投資を始めてみたら、いつもなら目に留まらない経済のニュースが気になっていつの間にか読んでいた。それを繰り返すことで徐々に金融リテラシーが上がっていき、いつの間にかお金も着々と溜まっている。このようにノーストレスで投資ができるようにしていきたいと考えています。

株式会社FOLIO代表取締役 甲斐真一郎氏


2018年までは開発フェーズ

FOLIOは2018年までを開発フェーズと考えていて、2019年からが本格的に口座数の増加を図りつつ、サービスに磨きをかけていく事業フェーズだという。

甲斐氏:
2019年からはプロダクトとしての機能を徹底的に追及し、向上させていきます。あくまでも事業構想上の話ですが、テーマ投資では自らテーマをつくる、それを共有する、テーマでバトルするといった案まであります。LINEスマート投資ではワンコイン機能を実装し、その後投資を始めた人が継続したくなるサービスにするために、育てていくという感覚を持ってもらえる仕組みをつくりたいですね。例えば、積立額が増えるほどアプリ内で何かが成長していくようなことができたら面白いのではないでしょうか。


FOLIOのビジョン

甲斐氏:
投資初心者はとりあえずFOLIOを使っておけば、資産運用もできるし金融リテラシーも自然と上がる、FOLIOはそういう存在でありたいです。そのためには、潜在投資家が抱える多種多様な不安を解消しなければなりません。どれか1つのサービスではなく、テーマ投資、おまかせ投資、LINEスマート投資、全てのサービスを磨き上げる必要があると思っています。そして、資産運用領域で諸外国に遅れをとる日本が、遅れているからこそこれから大きなポテンシャルを発揮する、つまり約1000兆円という現金・預金が投資にまわることで、金融立国となっていくことを支えていきたいです。

株式会社FOLIO代表取締役 甲斐真一郎氏


FOLIOは既に多くの人にとって使いやすく、楽しみながら投資をすることができるサービスだが、甲斐氏が起業前の段階から考えている構想では現在はまだベースができたところだという。今後、FOLIOが潜在投資家2000万人、ひいてはまだ投資に興味関心がない人にとっても、投資をはじめるきっかけとして大きな役割を担う日も近いかもしれない。


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企業情報
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