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クラウドファンディングで海洋汚染問題に取り組む

<本編で取り上げるプロジェクトページはこちら>


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今回は、現在進行形で進んでいる購入型クラウドファンディングのプロジェクトを取り上げる。プロジェクトのお題は、海のプラゴミ汚染問題を建築やデザインの視点で軽減する活動だ。学生が在学中に立ち上げた地域コミュニティと海洋問題の結び目を作ることの実践である。クラウドファンディングという仕組みが世の中に浸透し、大きな社会問題へのアクションが身近になり、また社会問題への支援も身近になってきている。

「海を汚染するプラゴミを材料にして、湘南に国際環境NGOの活動の場を作りたい!」プロジェクトのメンバーである馬場氏と村上氏にお話を伺い、当記事では、プロジェクトの概要や魅力、また、クラウドファンディングを活用して環境問題に取り組むメリットや可能性を掲載する。



目次[非表示]

  1. 1.「海を汚染するプラゴミを材料にして、湘南に国際環境NGOの活動の場を作りたい!」プロジェクトとは?
  2. 2.プラゴミを再利用したリノベーション空間とは?
  3. 3.クラウドファンディングを活用した事での反響は?
  4. 4.環境問題としてのプラゴミ。資源としてのプラゴミ。これからの可能性は?
  5. 5.最後に:環境問題への取り組みを投資家はどの様に見るか
  6. 6.プロジェクトページ


「海を汚染するプラゴミを材料にして、湘南に国際環境NGOの活動の場を作りたい!」プロジェクトとは?

馬場氏:

世の中が発展していくに従ってプラスチックの生産量は激増しています。実際、2016年の世界経済フォーラム年次総会(通称ダボス会議)では、2050年までに海のプラスチックゴミの重量が魚の重量を超えると示されました。プラスチックゴミは、海中を漂い分解され、マイクロプラスチックという微細なゴミへと姿を変えます。そして魚や鳥の体内に取り込まれてしまい、生態系の破壊や、人間への健康被害へと繋がると言われています。20世紀に飛躍的に生活を豊かにしたプラスチックは、21世紀の今、人間の生活を脅かすマイクロプラスチック問題へと発展しているのです。

そんな大きな社会問題である海の環境問題について考えるべく、人と人との繋がりが他地域に比べて非常に強い湘南というエリアで、プラゴミをリサイクルしたリノベーション空間を国際環境NGOの活動拠点として立ち上げる。その拠点を軸に、海を守る為の問題提起をし続け活動を広げていく。それが今回のプロジェクトです。


プラゴミを再利用したリノベーション空間とは?

馬場氏:

国際環境NGO「Surfrider Foundation Japan」が所有しており、現在は空き家となっている築50年以上の古民家を改修する予定です。また、短期消費されるプラスチックを建築材料として生まれ変わらせたいと考えました。プラスチックを何年も使われ続ける建築の材料へと転用出来れば、海洋汚染の原因となるプラゴミの寿命を引き伸ばし、同時に海洋汚染の啓蒙空間を作ることが出来るのでは。そう信じて本プロジェクトが始まりました。

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例えば、粉砕したペットボトルを家庭用調理器具であるホットプレートで加熱し、合板を制作することが出来ます。これらを床に敷き詰めることで、既製品には無い様な独特の質感をもつ床座の空間を作る。その様なことを考えています。

また、実験途中ではありますが、3Dプリンターを活用したプラゴミの建材化も検討しています。

まずは加熱時の安全性を踏まえ、使用済みペットボトルを再利用し、内装材へと生まれ変わらせていて、天井フレームや床材といった所から進めています。


これらの考えを元に、まずは1階の空間を改修し、プラゴミリサイクルとものづくりを同時に行うワークショップ、サーファーを呼んで地域の学生との交流づくり、環境問題に対するレクチャーを行う等といったイベント・交流スペースを作る計画です。

また、例えばですが、プラゴミを資源としてハンドプレーンという小さなサーフボードを作る”ものづくり体験”をしてもらう案もあります。自分で作ったハンドプレーンで海で遊び、その遊びを通して海の汚れを体感してもらう。その経験をもとにビーチクリーンに参加してもらい、またこの活動に積極的に加わってもらう。この様なポジティブなスパイラルが生まれる空間を作りたいです。


クラウドファンディングを活用した事での反響は?

馬場氏:

嬉しい事に、国内外問わず反響を頂いています。

支援、且つ直接お声掛け頂いた方で言えば、やはり湘南に住まれている方や湘南出身の方、海に思い入れのある方が多いなという感想です。

また、実は村上さんはクラウドファンディングを始めた事をきっかけにメンバーに加わって頂きました。


村上氏:

このプロジェクトを知り、コンセプトにとても共感しました。更にプロジェクトを盛り上げていきたいという想いから、「このプロジェクトを拡散していく方法を一緒に考えたいです!」と直接連絡をしました。メディア対応や展開方法の視点で、今やプロジェクトメンバーとして一緒に活動をしています。


(左:村上氏、右:馬場氏)


馬場氏:

他には、クラウドファンディング前から支援してくれた方では、千葉県のペットボトルリサイクル工場からも協力を頂きました。資材提供やペットボトルリサイクルのプロセスを開示して頂いたりする等、有難い協力も得ました。

更に、国外ではフランスから、このプロジェクトに興味があって連絡をくださり、この活動を世界中に発信していきたいとの事で、webを立ち上げる準備や、国外のNGOとの連携に向けた広報を始めてくれている方もいらっしゃいます。

クラウドファンディングをきっかけにこの様な繋がりを生まれる事は、資金集め以外の目的として最初から描いていたものだったので、クラウドファンディングを通じて、1つの目標は達成出来たと感じています。


環境問題としてのプラゴミ。資源としてのプラゴミ。これからの可能性は?

馬場氏:

プラゴミを建築資源として活用し、建築物を建てるだけでは、根本的に環境問題は解決し得ません。一度きりで完結するのではなく、活動を繰り返し、人々へ問題意識を根付かせ、段階的に展開することでアップデートし、受け継いでいく取り組み方を目標としています。ローカルな拠点を問題提起のきっかけとして活用する事で、この様な取り組みが実現出来ると考えています。


村上氏:

プラスチックによる海洋汚染問題に関しては、マイクロプラスチックの課題もあり、広く世間に知られる様になってきたものの、まだ1人1人の”自分事化”はされていない。しかし、湘南という1つのエリアからこの活動が発信され、どんどん他の地域にも広がっていき、「自分たちもやらなきゃ」っていう風になれば、日本を変える、はたまた世界を変える活動に繋がると感じています。いかに共感を得られるか、というポイントが大事。ビジネスとして展開していくにしても、共感して貰えるかが本当に肝になってくると考えています。


馬場氏:

千葉県のペットボトルリサイクル工場の方がご協力してくれた様に、企業にも共感してもらえれば、一緒のこの問題に対してアプローチ出来ると思います。それこそ湘南や、近郊では鎌倉・逗子といった近いエリアに拠点を構えている地域密着型の企業から、応援をして頂けると本当に心強いです。

海が近いエリアで活動していて、ローカルなものに焦点を当ててリノベーション事業をしている企業・団体とコラボレーションしてみたいです。例えば、プラゴミのリサイクル資材で作った床材を提供すれば、その地域に環境問題への意識を根付かせる役割の一旦を果たせるかもしれない。ローカルビジネスと繋ぐ事で支援企業にとってのビジネスチャンスもあるのではないでしょうか。今回クラウドファンディングでPJの資金集めを完了して、ゆくゆくは大きい企業へアプローチし、共に環境問題の軽減に取り組んでいきたいです。


(馬場氏)


最後に:環境問題への取り組みを投資家はどの様に見るか

プラゴミという、質量的にも大規模で、影響度合いも世界規模である環境問題と、それを建築資材として再利用するという、リサイクルとクリエイティブの両面を持ったこのプロジェクト。この様なプロジェクトを支援する事は、地球環境もそうだが、自分達の未来を守る事に繋がってくるだろう。

株式会社クラウドリアルティ 代表取締役 鬼頭氏は、以前掲載したインタビューの中でこう語っていた。

「なにか課題があって、その課題を解決したいという人たちが起ち上げたプロジェクトには、同じような課題を抱えている方が出資するという傾向が強いことを実感します。たとえば、保育園のプロジェクトへの出資者は他と比べると女性比率が高いのですが、待機児童の問題が身近な女性や教育に関わっている方とか、その課題の重大さが自分事としてよくわかっている方たちが共感して応援しています。(中略)プロジェクトに多様性があるので、出資される方もプロジェクトごとに属性が大きく変わってきます。この点は我々のビジネスの面白さだと考えています。」

資金調達が困難な地方の建築や不動産プロジェクトと投資家をクラウドファンディングで結びつける② 株式会社クラウドリアルティ 代表取締役 鬼頭 武嗣


プラゴミによる海洋汚染という課題を解決したい彼らのプロジェクトは、化学メーカーや飲料メーカー等の企業の共感をいずれ得ていくかもしれない。CSRの観点でも、一緒に取り組んでくれる企業が見つかる可能性はあるだろう。また、同じような課題を抱え、ローカルに焦点を当てて活動している地域密着型の企業から共感を得て、出資をされたり、ローカルビジネスとして繋がりが生まれる可能性もある。

一方、投資家の目線としては、ビジネスとしていかにスケールするかが肝になってくる。建築資材への再利用という点において、今後はリノベーション事業者への建築資材・内装材の提供など、ビジネスとして発展していくポテンシャルは存分にある。ビジネスとしてもスケールするのであれば、自然と課題に共感する投資家が集まってくる。

本プロジェクトは、環境問題に対しての問題提起の場作りを主軸に置き、コンセプトをいかに発信できるか、を第1弾としている。環境問題に取り組むプロジェクト、将来的なポテンシャルを見据え、あなたにも支援するメリットはあるのではないだろうか。


プロジェクトページ

本プロジェクトは現在も支援を募集中。プロジェクトに共感した方はこちらのサイトへ。

を汚染するプラゴミを材料にして、湘南に国際環境NGOの活動の場を作りたい


株式会社明豊エンタープライズ_M-Lots田園調布


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