株、債券の分散投資だけで資産は守れない? オルタナティブ投資のすすめ

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(写真=PIXTA)

投資のことを少し勉強したことがある人であれば、分散投資が資産運用における基本中の基本と位置づけられていることはご存知だろう。資金を特定の投資対象に一極集中させた場合、判断が的確だったときは大きな成果を得られる反面、思惑が外れたときのリスクは大きい。

その点、複数の資産に分散しておけば、いずれかで損失が発生しても他で得た利益が穴埋めし、収益を安定化させることが期待できる。こうしたことから、ポートフォリオに株式や債券などの資産を組み入れて分散投資を行っている個人投資家も少なくない。

だが、その程度にとどまっていては十分な分散とは言いがたい。グローバル化とIT化が進んだ今、各々の市場の連動性が高まってきており、「オルタナティブ投資」までカバーしておかなければ万全ではないと考えられている。「オルタナティブ投資とは何?」という読者のために紹介していこう。

オルタナティブ投資とは?

オルタナティブ投資とは、代替投資とも呼ばれ、上場株式や債券といった伝統的な資産への投資とは異なる値動きをする資産への投資を指す。投資対象には、コモディティ(原油、金、トウモロコシ…)、ヘッジファンド、不動産などが挙げられる。近年は、株価と債券価格の相関が高まる動きが見られることもあり、ポートフォリオ全体のリスクを軽減するためにオルタナティブ資産への投資が有効な手法と考えられる。それでは、オルタナティブ資産について見ていこう。

コモディティ投資 有事には金(ゴールド)が注目

コモディティは一般的に、商品のことを指す言葉だが、コモディティ投資とは、原油、金(ゴールド)、プラチナ、トウモロコシや大豆などのコモディティ(商品)に投資することを指す。

例えば、金(ゴールド)は、英国のEU脱退騒動やIS(イスラミック・ステート)のテロなど、グローバルに不安が募って株式市場が連鎖安となっている場面で、逆に上昇傾向を示す特徴を持つため、分散投資の対象としても有効だ。

ヘッジファンド 投資信託を通じた投資が一般的

ヘッジファンドとは、機関投資家や富裕層から私募形式で資金を集め、さまざまな手法を駆使して絶対的リターン(市場の動きにかかわらずコンスタントな利益獲得)をめざすものだ。相場の下落局面でも収益を追求するヘッジファンドも投資家にとって有力な候補となってきそうだ。かなりまとまった資金が必要なので、一般の個人投資家はヘッジファンドを組み入れている投資信託を利用するのが現実的だろう。

ベンチャーキャピタルファンド(投資対象) ハイリスク・ハイリターン?

ベンチャーキャピタルファンドとは、これから成長する可能性が見込まれるベンチャー企業に資金を投資し、企業の成長を支援しながらリターンを追求していくものをいう。投資先の企業が成長を実現できれば大きなリターンが実る一方で、事業が失敗すれば投資資金が回収できないリスクもあるため、ハイリスク・ハイリターンな投資といえる。将来性のある企業を目利きする能力が問われる投資のため、運用者(投資対象)には将来性のある企業かどうかを見分ける目利きがあるかを過去の実績含め判断する必要がある。

不動産 まとまった資金がないとできない?

不動産を現物で購入する場合、ある程度の資金が必要になるため、分散投資対象としては手が出しにくく、株式や債券といった金融商品で分散を図っている方も多いのではないだろうか。しかし、時代とともに不動産への投資手法や商品は多様化している。不動産投資を証券化した「REIT」や「不動産の小口化商品」などの投資商品も登場してきた。

REITは、オフィスビルや商業用施設、ホテル、居住用マンションなどの不動産物件を組み入れた投資信託の一種で、それらの家賃収入が分配金として還元される。加えて、市場に上場して時価で取引されているので、値上がり益を狙うことも可能だ。

不動産の小口化商品とは、不動産の投資額を少額にして複数の投資家が事業に投資できるよう証券化された金融商品を指す。個人だと難しい億単位の高額な物件などへも投資が可能となる。一口100万円程度から投資することができる。

このように、分散投資の対象は時代とともにいっそうの広がりを示している。各々の特性をきちんと理解したうえで、より手堅く資産を守りながら着実に増やしていく運用を実践していただきたい。(提供元:株式会社ZUU)

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